色々読んでたので、一部抜粋で！
・本
同志少女よ、敵を撃て/逢坂冬馬
父と弟がそれぞれ買ってきたので、読み終わった父のをもらいました。
タイトルがタイトルなので超好戦的な感じだったらどうしよう…このタイミングでフィクション読んでまで滅入りたくない…という心配はあったものの、特に最後「“敵”とは何だったのか」が明確に示されるシーンは圧巻で、徹底した反戦小説だなと思いました。
とはいえ今のウクライナの状況とドンピシャ重なるのでメンタルきてる人は読まない方がいい。でも私はそこも含めて今読んでよかったしタイトルで敬遠してる人いたら反戦の本だから安心してほしい。
カンバセーションズ・ウィズ・フレンズ/サリー・ルーニー
めちゃくちゃ好きな小説でした！各所で絶賛されているのもとても頷けます。
雑に言えば、女子大生の主人公がメインストリームの倫理観に体当たりでぶつかっていく話。
すごいと思ったのが、懐疑的な態度は主人公自身にも容赦なく向けられているところ。いわゆる邪道にいる人の傲慢さが、他の登場人物によって何度も何度も指摘される。その上指摘する側もメインストリームの一派かと言われるとそうでもなく…と、一人で書いたのか疑わしくなる程多層的。
彼女にとってカリスマで腐れ縁の元カノが普通に就職するって知ったときのシーンとか、うう…わかる…ってなった。私は昔好きな人（恋愛だけにあらず）をすぐイデア化する癖があり、勿論された側は超迷惑なので、なんというかお焚き上げされた気分だった。ちなみになんでこの癖が抜けたかというと自分が就職したからです（現実）。
作者の二作目が去年の秋に出てるらしく、翻訳が待ちどおしいなー。
リスクコミュニケーション/福田充
仕事で使えるかなと思って買ったけど面白かった。
コロナ後に書かれたので、安倍元首相の緊急事態宣言発令までの国民とのコミュニケーションに関する評価とか書いてあって、そういう狙いだったのかとびっくりした。あの時は目の前のニュース一つ一つが前代未聞で、線として全然理解できてなかったなあ。
今の首相も原発再開とかで同じ手法を取ろうとしてるのかなとか、色々見方が変わる本だった。
・漫画
PPPPPP/マポロ3号
https://shonenjumpplus.com/episode/3269754496510244302
夫に勧められて読みました。激推し。主人公もヒロインもそれぞれ逆境と信念があって応援したくなる。
タイトルの読み方は「ピピピピピピ」で、ピアニッシッシッシッシッシモではないそう。だとしても主人公の、極端に小さい音の奏法と、天才ピアニスト揃いの家族の中で、1人だけ凡才で圧倒的に弱い立場（＝P）、のダブルミーニングかなと思う。
高校の音楽の先生の受け売りだけど、FよりPの方が難しい。実際自分が楽器やってもそう思ったし、声だとイメージしやすいけど小声を後ろの客席まで響かせる方が難しいもんね。P出せる人がF出せないことってないと思う。
つまりPが出せる主人公ならF（強く）の才能もありそうなわけで、その辺もかかってるとさらに胸熱だなーと思いながら見てます。
3巻発売時のPVもめっちゃかっこよくておすすめ。最近こういうの増えてうれしい。タコピーのやつも気合い入っててよかったな。
邦画のCMとかでよくある、テンプレの流れに沿って作品内の文脈無視したシーンをつぎはぎしてる感じが嫌なんだけど、漫画系のPVではあまり見ない。こういうの得意な制作会社とかが出てきてるのかなって話を夫としてた。
無料期間に読みました。話も面白いしキャラも好きだしいい漫画だと思う。だけどどうしても読んでる途中に、自殺がフォビアのような単純な悪によるものであればどんだけましかと思ってしまって虚無になる。作者がどんな気持ちで描いてるのか純粋に気になる。
スキップとローファー/高松美咲
DMMで2巻まで無料だったので読んでみた。少女漫画何億年ぶりかな。
志摩くんがいい子すぎてちょっと都合よいなとは思うものの、みつみちゃんは素直でかわいくて好き。私はいわゆる上京をしたことがなく、若い人が東京で生活始める時のきらきらした感じ、羨ましい気持ちがある。大変なんだろうけどその辺も含めて憧れている。
あと地元のお友だちのふみちゃんが良い。みつみちゃんが受験勉強に行き詰まってた時、失敗しても、みつみちゃんの挑戦には意味があるし、それを知っとるうちにもある、って言ってくれるの、めちゃくちゃいい子だし名言だと思った。
去年、もう場所がないから電書に切り替えようと決意したはずなのに、気づけば本の方全部紙でした。逆に漫画は全部電書。わたしの最適解はこれなのかもしれない。場所がないよー。
■合計の読書数
12冊
